浮気調査するのに離婚しない女性が多い3つの理由
2017/05/14
離婚はしたくありません。
浮気調査をしたのに、離婚をしたがらないクライアントって案外多い。
最初はとても疑問だった。
浮気調査ってそもそも離婚して慰謝料をたくさん取るためだと思っていたから。
でも後で分かったが、これは私の完全な間違いだった。
浮気調査依頼時の離婚希望者の割合
事務所の職員数人に浮気調査後に離婚をする割合がどのぐらいなのかを聞いたことがある。
探偵事務所に依頼する時に離婚を考えている人の割合は30~40%程度で、残りの60~70%は「離婚はしない」や「調査後に考える」と言ってくるそうだ。
この時点で半分以上が実は離婚を前提にしている訳じゃないことが分かる。。
その理由は様々だが、主には下記3つだ。
①夫(妻)をまだ愛しているため
②一人で生きていく金銭的な余裕がないため
③子供のため
上記の内、①以外はすでに夫(妻)への愛情が無くなっているが、「利用価値」があるため一緒にいることを選択するケースだ。(ちょっと複雑な気持ちになる・・・。)
ではこの離婚を前提にしていない60~70%の方たちは、どういう理由で高額な浮気調査をするのかというと当然「精神的安息」のためだ。
夫の浮気を疑っている人は誰しも精神的に疲弊しているが、自分の愛する夫が自分以外の女性に惹かれているという事実は想像以上に苦しいものだ。
浮気がはっきりとしていればまだ対策がとれる。
一番つらいのは浮気をしているのかしていないのか分からないまま時間が流れて、その間に夫を疑い疑心暗鬼になって心が腐敗していくこと。
そんな状態にピリオドを打つためにも、浮気調査に踏み切る人が多いのだ。
最終的に離婚しない女性が多い
浮気調査の依頼時には精神状態は不安定で、大抵のクライアントは怒りに震えている。
そのため、浮気調査の目的を探偵に聞かれても「離婚して慰謝料を取るために決まっているでしょ!」と金切り声で叫ぶ人もいるそうだ。
だが、そう意気込んでいる人も、調査後に急に「やっぱり離婚はしない。保留にする」と方針転換する人が多い。
これはどうしてなのだろうか・・・2つのケースを紹介する。
不貞発覚後に離婚をしない実際のケース
■ケース① 愛知県 30代前半 主婦Sさん
Sさんは結婚して6年目になる。
夫は某大手銀行で働いていたが、自分の部下の20代の女性と浮気。
何度もラブホテルに通っているところを探偵が写真に収め、不貞行為は確実に立証された。
この夫は根っからの浮気性で、これで結婚してからすでに3回目。
もうつぎは無いと思っていたSさんは弁護士に相談し、離婚の準備を始めた。
ところが、Sさんの態度が変わったのは弁護士に慰謝料や財産分与の額を教えてもらったときだった。
現実的にどの程度の額が自分の手元に残るのかを考えると想像以上に少なく、今後の生活が不安になった。
仕事に就こうにも妊活中で子供が欲しかったのもあった。
結局、浮気相手に慰謝料を請求するのみとなったが、現在300万円の慰謝料の支払いを求め係争中である。
■ケース② 神奈川県 40代 主婦Kさん
Kさんは40代の女性で、娘が二人(14歳と11歳)がいる。
夫は自分で会社を経営していているが、探偵の調査の結果、顧問弁護士の女性と浮気をしていることが発覚。
Kさんは怒りから離婚を決意。
すでに愛情も冷めきっていたので、迷いはなかった。
だが、離婚の話を二人の娘に話したときに事態は変わった。
14歳の娘はしぶしぶ離婚に同意していたが、11歳の娘は同居していたおばあちゃんが亡くなってから、家族がバラバラになることが嫌で、離婚にも大反対だった。
今この瞬間に離婚を決めることは自分のためにはなるかもしれないが、子供たちには大きな迷惑をかけることになる。
結局、下の子が成人するまでは離婚をしないことを決意したのだ。
当然、夫は二人の娘から軽蔑され、家での居場所は無くなり家庭内制裁を十分に受けた。
両家が集まった場で二度と浮気はしないと誓わされたのだ。